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吉田隆太郎

形見のはんこ 大切にしたい ~ 改刻へ ~

更新日:10月1日

当店では年に5~10人のお客様が、

「先日、子どもの頃とてもかわいがってくれたおじいちゃんが亡くなって・・・」

「それで、おじいちゃんが使っていた実印を記念にと、僕がもらったんだけど、どうしたらいいのか分からなくて・・・」と来店されます。


こう言われるお客様が見せてくださる印章は、印面(彫刻面)が所々朱肉に染まっていますが、印章の材料としてはまだまだ現役の状態のものが多いです。


この場合、形見の印章を大切にする方法は四つあります。(以下はQ&Aってやつですね)


1.大好きだった人の名前が彫刻された印章を、そのまま保管したい。


→ これはそのまんまですね。大切に保管してあげてください。


2.形見のはんこを、できれば使えるようにしたい。印章は使ってはじめて活かせるものだから。


→ これは改刻(彫り替え)といいまして、しのびないことですが彫刻してある文字を削って印章を引き継がれる方の名前を彫刻します。(新品の印章を作るよりお値段は安くなります)


3.彫刻された名前の所はとっておきたいけれど、引き継いで使いたい。


→ この場合は彫刻面から7〜10ミリ前後のところでカットし、切り離した長い方に新しく名前を彫刻します。短い方はカット部分を綺麗にならし、コイン上になったものをお返しします。ただし、お預かりした印章の状態が良くなかったり、見えない部分にヒビが入っていたりすると、割れてしまうことがありますのであらかじめご了承ください。(2.の改刻料金 + 加工代 要見積)


4.いずれは何処かのタイミングで手放すことになるので、適切な方法で印章の役目を終わらせてあげたい。


→ 毎年9月末頃に京都の下鴨神社にて印章祈願祭が行われています。使われなくなった印章を祈祷し、供養します。9月初旬までにお店へお持ち込みいただければその年の祈願祭にて供養します。9月を過ぎたとしても翌年には供養致しますのでいつでもお持ちください。(供養は完全無料です)


気をつけて頂きたいのはお受け取りするときに、お客様のお名前や住所、電話番号など一切伺わない代わりに、トラブルを避けるためにいかなる理由があってもご返却は致しません。

また、シヤチハタ印やゴム印は承っておりません。お住まいの地域の条例などに従ってご処分をお願い致します。


昨今のSDGsの流れで言えば 2の改刻がオススメということになりますかね。特に象牙の印章は丁寧に扱えば何世代も引き継ぐことができます。もちろん少〜しずつ短く(2〜3ミリ)はなりますが、先祖代々のモノってなんか良い感じがします。

今回、形見のはんこ、としていますが形見じゃなくても改刻はお受けしています。


印材(はんこの材料)によってお値段が変わりますので店頭にてお尋ねください。


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